「息子の人生返せ」=遺族、被告に変わらぬ怒り−対話求める被害者も・秋葉原事件(時事通信)

 「息子の人生を返せ」。7人が死亡、10人が負傷した秋葉原無差別殺傷事件から1年7カ月がたった。遺族の中には心の傷が癒えず、加藤智大被告(27)への変わらぬ怒りを口にする人もいる。一方で、被告と対話を求める被害者も現れた。28日の初公判を、遺族らはさまざまな思いで迎える。
 大学生の息子を亡くした父親(55)は、今でも事件当時のことをよく思い出す。大学病院で遺体と面会したこと、遺骨の前で家族が泣き崩れたこと…。「もっと勉強したり、友達と遊んだりしたかったろうに、突然人生を奪われた。そんなことをする権利があるのか」と憤りをあらわにする。
 加藤被告から受け取った謝罪の手紙への感想は複雑だ。犯行当時の記憶がないとしていることは許せないと思う一方、「死刑は当然だ」と書いたことに、「ようやく人間らしさが芽生えたのかもしれない」とも感じる。公判では遺族として意見陳述し、これまでの思いを直接ぶつける予定だ。
 一方、加藤被告に手紙を返したのは右脇腹を刺され重傷を負った元タクシー運転手湯浅洋さん(56)。「受け取った手紙の内容もまとまっているし、印象は普通の子だということ。どうしてあんな事件を起こしたのか、もっと知りたかった」と理由を説明する。
 便せん4枚に、刺された時の状況や事件への思いを書き、最後に「もっと君を見せてくれませんか」とつづった。「被告がどんな人物かが分かることが、再発防止の第一歩。公判が始まっても手紙を出し続けるつもりです」と話した。 

【関連ニュース】
〔写真特集〕知られざる塀の向こう側 刑務所の実態
加藤被告「弁護士に任せている」=秋葉原殺傷、28日に初公判
秋葉原殺傷、28日に初公判=責任能力が最大争点
元事務長、二審も無期=「追い詰められ犯行」
きょう元事務長の控訴審判決=一審無期、死刑適否が焦点

<お別れ会>浅川マキさん=3月4日、東京・新宿ピットイン(毎日新聞)
キムタクTVや安定志向…検察事務官が人気就職先、大卒が殺到(産経新聞)
移設反対の稲嶺氏が当確=辺野古案、実施困難に−名護市長選(時事通信)
<パトカー事故>無免許バイクと衝突 高校生2人重傷 愛知(毎日新聞)
桜開花予想 都心3月24日ごろ 気象庁撤退、民間会社に(毎日新聞)

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。