自宅放火、心神耗弱認めず有罪 裁判員裁判で責任能力争う初ケース(産経新聞)

 自宅に放火したとして、現住建造物等放火罪に問われた無職、平沢美樹被告(27)の裁判員裁判の判決公判が10日、東京地裁で開かれた。波床昌則裁判長は「近隣への延焼のおそれが高い危険な犯行で、周辺の住民に大きな恐怖感を与えた」として、懲役3年、執行猶予4年(求刑懲役5年)を言い渡した。裁判員裁判で心神喪失を理由に無罪が主張された全国初のケースだったが、波床裁判長は「犯行当時、責任能力に欠けるところはなかった」と完全責任能力を認めた。

 弁護側は「被告は当時、統合失調症やうつ病の影響で、心神喪失か心神耗弱の状態だった」と主張、無罪か刑の軽減を求めていた。

 波床裁判長は「母親からの支配から逃れるため心中しようとした動機は理解可能で、犯行後も自分の行動がもたらした結果の重大性を認識していた」と指摘。「捜査段階での精神鑑定などを考慮すると、平沢被告は当時、うつ状態であったことは認められるが、心神耗弱の状態にあったとはいえない」とした。ただ「犯行は病気の影響に基づく側面がある」などの理由から執行猶予を付けた。

 判決によると、平沢被告は昨年3月、自宅2階のベッドにライターで火を付け、壁や天井など約13平方メートルを焼いた。

【関連記事】
裁判員裁判の無期懲役判決で初の控訴 佐賀の強盗殺人事件
異例!押尾被告、公判前整理手続き自ら出席
裁判員裁判後、窃盗の被告「裏切られた気持ち」
複数強盗殺人で初の求刑は無期 「同情の余地、遺族も求めてない」 裁判員 鳥取地裁
裁判員鳥取地裁 被害者遺族が出廷、「無期懲役を」「極刑を」
20年後、日本はありますか?

国保65歳以上全員加入なら公費1・2兆円増(読売新聞)
子ども手当修正案を了承=公明(時事通信)
<船形山遭難>男女3人を自衛隊員が発見 自力で歩ける状態(毎日新聞)
受験生「感謝したい人」 先生より母親(産経新聞)
<普天間移設>東富士分散案に3市町反発(毎日新聞)

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。